太陽光発電システムの設置は「新築工事」のとき?「後付け」?どっちがいいの?

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太陽光発電システムの導入にはまとまった金額が必要となりますが、新築工事のときに組み込んでしまうのと後付けで設置するのと、どちらの方がメリットが多いのか、予算は抑えられるのか、気になるところですよね。

今回はその比較ポイントを、詳しく見ていきましょう。「0円ソーラー」のやり方についても触れていきます。

太陽光発電を新築工事で導入するメリット・デメリット

メリット1:初めから太陽光発電に適した家づくりができる

太陽光発電システムは、当然ながら太陽光の光量によって発電量も大きく変わります。

ソーラーパネルの設置場所である屋根の形状や向き、角度をしっかりと計算して住宅を作れば、それだけ効率的に電気を作ることができるでしょう。

また、パワーコンディショナーは作動中ごくわずかではありますが音が鳴るため、寝室から遠ざけて設置するなど、すべての面で太陽光発電システムに合わせた家づくりが可能です。

メリット2:太陽光発電システムが家屋の外観を損ねない

上記と少し重複しますが、初めからソーラーパネルありきで住宅をデザインするため、パネルが外観を損ねないように設置することもできます。

より見栄えの良い、屋根一体型のソーラーパネルというものもあり、新築工事時であればその設置も可能です。

また、配線に関しても壁の内側に配置できるため、設置後の見た目がすっきりときれいになるというメリットもあります。

ソーラーパネルが外観に与える影響というのは思いのほか大きく、後付けだとまるでしっくりこないということは多いようです。それを考えると、住宅の外観や屋根とマッチするソーラーパネルを選べるということは大いにメリットになりえる要素です。

また、デザイン面のメリットだけにとどまりません。たとえば屋根に穴をあけない工法を選択することができるため、雨漏りのおそれを最大限取り払えるというような利点もあります。

メリット3:足場代が安くなる

足場代というのは、工事の費用において意外に馬鹿にできない部分です。そこそこまとまった金額がかかるものだからです。

その点、新築工事の際にはソーラーパネル設置のために改めて足場を組む、ということが不要なので、後付けの際にはかかってしまう足場代を浮かせることができます。小さいようで、大きな節約効果があるといえます。

メリット4:太陽光発電システムの費用を住宅ローンに組み込める

新築工事の際に太陽光発電を導入した場合は、設備が建築中の家の一部と扱われるため、設置費用を住宅ローンに組み込んでしまうことが可能です。

後付けであれば100~150万円程度かかることが一般的であり、やはり高額なので、ローンに組み込めるのはありがたいことですね。

後付けの場合は、現金払いかソーラーローンで支払うだけになります。

デメリット1:固定資産税の課税対象になる可能性がある

前述した「屋根一体型ソーラーパネル」は、見た目は良いのですが、家の一部としてみなされるため固定資産税の課税対象となる可能性があります。

とはいえ、課税条件と照らし合わせてみると、一般家庭の一般的なソーラーパネルであれば問題ないことも多く、デメリットというほどデメリットではないということもできます。

後付けでなくても、一体型でない型のソーラーパネルを選択することはできるので、心配な場合はそちらを選んでもいいでしょう。

デメリット2:太陽光発電メーカーが限定されるおそれがある

新築工事を担当するハウスメーカーや工務店によっては、取り扱う太陽光発電システムメーカーを限定しているところもあります。自分で吟味して「このメーカーの、この製品を取り付けてほしい」と思っても、かなわないことがあるということです。

ハウスメーカーには、早めに確認しておくことが必要です。

太陽光発電を後付けで導入するメリット・デメリット

メリット1:じっくりと検討することができる

後付けの場合は、設備の使用や予算をじっくりと検討して計画を練り上げる時間がある、というメリットがあります。新築工事に組み込むときと違って、メーカーが絞られてしまうということもないため、好きなメーカーの好きな製品を選ぶこともできます。

屋根のメンテナンス工事とともに太陽光発電システムの設備も取り付ければ、足場費用を節約することもできるでしょう。

デメリット2:設置スペースの確保が必要

前述しましたが、太陽光発電を効率的に行うには、ソーラーパネルをいかに太陽光のよく当たる場所に設置できるか、ということが非常に重要になってきます。

新築時に設置するのであれば、その位置取りを最重要と考えて場所の検討をすることもできますが、後付けだとそうもいきません。屋根の大きさや形状、パネルの向きなど総合的に考えて、そもそも設置すること自体が無理という結論に至る可能性もゼロではないのです。

都心部の狭小地などであれば、電線や木の影にも干渉されることがあるほどです。

後付けの場合は、設備のレイアウトもなかなか効率的にはいかないということなのです。

デメリット3:設置費用が高くなる

メリットの裏返しがデメリットであるため、「新築工事で太陽光発電設置を組み込む場合は足場設置費用がかからない」と前述しましたが、このように新築工事ではなく後付けの場合、別途で必要となる作業が増えてしまい、その分費用が割増しになる可能性があります。

結論としては、基本的に太陽光発電を導入するのは新築工事のときの方がメリットは大きい、ということです。住宅ローンの借り入れ限度額がすでに上限まで達しているとか、そういった特別な理由がない限りは、新築時導入と後付け導入が選べるのであれば、迷わず新築時にしたほうがいいといえるでしょう。

太陽光発電を初期費用0円で導入する方法とは

どうしても太陽光発電の設置費用に折り合いがつかない場合、購入ではなくいわゆる「0円ソーラー」という方法があります。検討してみてはいかがでしょうか?

電力販売

事業者が住宅に無償でソーラーパネルを設置し、発電した電力は事業者のものになる、という方法です。住宅所有者は、この太陽光発電による電力を購入することができるため、電気代が安くなる可能性が高くなります。

契約期間はおよそ10年〜15年で、その期間中のメンテナンス費用も事業者負担であり、契約期間終了後は設備が住宅所有者のものになります。

リース

こちらも事業者が無償で住宅にソーラーパネルを設置します。月々のリース料金が発生しますが、発電した電力は住宅所有者のものになります。

契約期間はおよそ10年で、期間中のメンテナンス費用は事業者負担、期間終了後は、こちらも設備が住宅所有者のものになります。電気代削減・売電収入も可能である反面、期間中はずっとリース料が発生します。

屋根借り

これは住宅所有者が事業者に「屋根を貸す」という形になるものです。

事業者は住宅所有者宅に無償でソーラーパネルを設置し、そのうえで住宅所有者に屋根の賃料を支払います。発電した電力は事業者のもので、住宅所有者宅がその電力を購入することはできません。メンテナンス費用は事業者負担です。

契約期間は一般的に10〜20年で、屋根借りによる収入相場は年間1〜2万円程度であり、決して多くはありません。電気代も安くはならないため、あまりメリットは感じられないかもしれませんね。

まとめ

太陽光発電システムの導入は、よほどの理由がない限りは新築工事の際に組み込んでしまう方がメリットは多いといえます。

また、購入するか、0円ソーラーかという選択も、予算との折り合いがつくのであればやはり購入の方がいいといえます。しかしリスクとコストを最小限に抑えたいということであれば、0円ソーラーも選択肢に入ってくるでしょう。

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