新築工事で太陽光発電を取り入れたい!基礎的な仕組みや設置のポイント知ろう

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新築工事を予定していて、太陽光発電を取り入れようかと悩んでいる方は近年増えてきているかもしれませんね。

実際、日本の全発電電力量に占める太陽光発電の発電量は年々増加しており、2014年に1.9%であったのに対し、2020年は8.5%にまで上がっています。太陽光発電に対する意識が、一般家庭においてもどんどん上昇しているのがわかりますね。

興味はあるけれどどのような仕組みで発電しているのか、また光熱費の節約や電気を売ることもできると聞くが、実際にどんなシステムなのか、設置費用はどのくらいかかるのか。

今回は太陽光発電を考える人のために、基礎的な知識を網羅してお話していきます。

太陽光発電とは

その名の通り、太陽光をエネルギーとして発電する装置のことです。太陽電池を用いて、太陽光を電力に変えるシステムであり、エネルギー源が枯渇することがないという自然エネルギーによる発電装置です。

太陽電池は「電池」という名前ですが、実際には太陽の光を直接電力に変換する「発電機」と思っていいでしょう。この太陽電池をたくさんつなげたものが「ソーラーパネル(太陽電池モジュール・太陽光パネルなどとも呼ばれる)」で、最近は家屋の屋根だけでなく広々とした土地にたっぷりと敷き詰められたソーラーパネルを見かけたこともあるでしょう。

太陽光発電は、発電時に排気ガスや二酸化炭素が出ない、環境に優しいシステムであるとともに、同じく自然エネルギーで発電する水力発電や風力発電に比べて設置が簡単で初期費用も安いため、家庭に取り入れやすいものでもあるのです。

太陽光発電の仕組み

一般家庭でも、太陽光発電システムを取り入れることによって、電力会社から電気を供給されなくても自家発電することが可能になります。

必要になるのは、ソーラーパネルの他に「パワーコンディショナー」というものです。これはソーラーパネルで発電された直流電力を、家庭内で利用できるように交流電力に変換してくれる機器です。

屋根などに設置されたソーラーパネルに太陽光が当たると、内部の電子が移動して発電され、そのままでは家庭内で使える電気ではない(直流)ため、パワーコンディショナーによって家庭で利用できる電気(交流)に変換されるのです。

そして「分電盤」を通ることによって、私たちが日常生活で使用できる状態の電気となります。

このとき、「電力量計」によって電力の計測も行われます。もし発電した電力が消費電力を上回った場合は、余った電力を電力会社に買い取ってもらったり、逆に発電した電力が消費電力より少なかった場合は、電力会社から足りない分の供給を受けたりということも可能なのです。

この仕組みは、すべて自動で行われているというところも特徴的です。設置さえしてしまえば、あとはほとんど面倒がないのです。

夜間などは太陽が当たらないため発電がストップしますが、その間は上述したように電力会社から供給を受けることも自動でできるので、光熱費の節約も自動的に可能です。

ただし、蓄電池があれば昼間に発電した電気を蓄えておくことができるため、災害時など停電した際にもそれを使用することができます。

太陽光発電システムにおいて発電量を左右する要素は、まず「システム容量」です。これは使用するソーラーパネルの性能や枚数によって決まります。広い土地にたくさんのソーラーパネルを置けばその分発電量は多くなりますし、パネルの性能が高ければさらに効率的に発電ができるでしょう。

次に「日射量」です。ソーラーパネルの設置場所や角度・季節・天気・地域などによって決まります。いつも晴れている地域と曇りがちな地域であれば、それだけで発電量にかなりの差が出ますし、同じ地域でもたとえば大きな木が影になってしまうといった条件でも発電量に影響が出てしまいます。

太陽光発電システムの設置費用

費用相場は?

太陽光発電システムの設置費用は、この10年間で約4割低下していて、そこから推測すると、今後は一般的な家庭であれば80~150万円前後が設置の費用目安になるのではないかといわれています。

ただしもちろんメーカーによって設置費用には幅が出ます。他にも、設置する屋根の面数が増えたり、設置するために足場が必要になったりすると、その分手間が増えるため同じ量のソーラーパネルだとしても設置費用は高額になります。

また、パネルの、屋根への固定方法も費用に影響する部分です。屋根の形状やソーラーパネルの種類などに合った工法を選ぶことになりますが、それによっても費用は変わります。

どうしたら費用を安く抑えられるか

太陽光発電システムはエコであり、光熱費の節約にもつながるとはいえど、初期費用の高額さに少し二の足を踏んでしまうかもしれませんね。

そのために、できるだけ安く抑えられる方法を挙げてみましょう。

補助金を利用する

国や自治体では、住宅のための補助金を数多く用意しています。

特に目を引くのが家屋の解体工事に対する補助金ですが、探せばリフォーム補助金や太陽光発電に特化した補助金というものも見つかります。

自治体によって補助金の内容や支給要件は異なるため、まずはお住いの自治体のホームページなどを確認してチェックしてみてください。うまく活用できれば、大きな補助となってくれるはずです。

性能の良い機器を選ぶ

ソーラーパネルやパワーコンディショナーは、発電効率の良いものを選べばその分費用対効果を高めることができます。

そうすれば設置面積あたりの発電量を上げることができるでしょう。

詳しくは後述しますが、売電することで光熱費の節約になるため、コストパフォーマンスを上げておくことで初期の導入費用を効率よくまかなうことが可能になるのです。

売電の仕組み

FIT制度とは

前述したように、太陽光発電システムで発電した電気で使いきれなかった分は、電力会社に買い取ってもらうことができます。これは国が決めた制度に基づいて行われます。

この制度はFIT制度(固定価格買取制度)と呼ばれるもので、あらかじめ電気の買取価格を決めたうえで電力会社に買取を義務付ける制度です。

注意したいのは、「固定価格での買取期間は10年間」だということと、「買い取ってもらえる電力は自宅で必要な電気を利用したあとの余剰分のみ」という点です。

売電収入を増やすポイント

前述したように、まずは効率よく発電できるように環境を整えることが大事です。ソーラーパネルのメーカー・種類・形状・数・角度などを事前にしっかりと検討して、発電能力が最大になるように設置するようにしましょう。

また、売電できるのは自宅で必要となった電力の余剰分だけなので、自宅の省エネ能力を上げ、少しでも売電する方向に持っていけるようにしたいですね。

まとめ

・太陽光発電にはソーラーパネルとパワーコンディショナーという機器が必要であり、分電盤を通して最終的に家庭で使われる電気となる。基本的には機器を設置してしまえば、あとは自動で行ってくれる

・初期導入費用は80~150万円と高額ではあるが、発電が順調であれば光熱費の節約ができたり、売電したりすることもできる

・発電量は、環境やソーラーパネルの性能によって変わる。売電量を増やすためには、パネルの設置場所や設置角度、数などを綿密に検討し、最大限効率を上げて発電できるように、それと並行して自宅の省エネ性能をいかに上がるかを考える必要がある。

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